今日は以前私がカウンセリングした「不登校」で悩む家族の方の対応や私なりの考え、心理学の考え方などについてまとめてみました。
もちろん不登校以外にも感情を大切にしたい方や、人間関係に悩む方には参考になると思います。
ただし、不登校の背景は家庭、状況、環境などさまざまなものが１人１人、世帯世帯によって違いますので「これが正解だ！」というものではなく、「こんな考え方もあるんだな」という風にお読みください。
目次
- 現代日本の課題：失敗に寛容でない社会と完璧主義
- 悪循環がもたらす心の負担
- 注意と感覚の悪循環
- 感情と思考の悪循環
- 引きこもりを正しく理解する：誤解と本当の姿
- 家族の対応がもたらす変化
- 親が治療を始める意義
- 家族ができる具体的な対応策
- 学びが家族関係を救う理由
- まとめ：家族を支える「学び」と「心学ナビ」
1. 現代日本の課題：失敗に寛容でない社会と完璧主義
現代の日本社会は、失敗に対して非常に厳しい一面があります。
「失敗＝恥」という価値観の中で、多くの人が完璧を追い求め、失敗を恐れるあまり行動を起こせなくなっています。
この社会的背景が、引きこもりや家族間の不和の根本的な要因の一つになっていることを知っていますか？
完璧主義は一見ポジティブな要素のように思われがちですが、実際には大きな行き詰まりを生みやすいものです。
他者からの評価に依存するため、ますます緊張し、悪循環に陥る原因となります。
そして、その悪循環は本人だけでなく、家族全体を巻き込み、家族関係の中で深刻な問題を引き起こします。
2. 悪循環がもたらす心の負担
完璧主義からの悪循環は、気付かないうちに私たちの心や行動に大きな影響を与えます。
ここでは、注意と感覚、感情と思考の2つの悪循環について解説します。
注意と感覚の悪循環
「緊張して失敗したらダメだ」という意識が強まると、その不快な現象をますます意識してしまいます。
たとえば、人前で話すことが苦手な人が、「上手く話さなきゃ」と意識すればするほど、言葉が詰まり、緊張が高まるという状況です。
結果として、「緊張しないように」と努力するほど、逆効果になりがちです。
感情と思考の悪循環
不安や恐怖を感じると、それを避けるための行動を取るようになります。
たとえば、人前が苦手な人がその場を避け続けると、避けられない状況に対する恐怖心が増し、
ますます行動できなくなります。
この回避行動は、問題を根本的に解決するどころか、状況を悪化させることが多いのです。
3. 引きこもりを正しく理解する：誤解と本当の姿
引きこもりという現象は、誤ったイメージを持たれることが多いです。
「怠けている」「弱い性格」といった偏見は、引きこもっている本人やその家族をさらに苦しめる要因になります。
引きこもりの本質を正しく理解することが、家族の第一歩です。
引きこもりの背景
引きこもりは、人生に行き詰まり、自分を守るための自然な反応です。
一番苦しんでいるのは、引きこもっている本人自身です。
親の期待に応えられない焦りや挫折感の中で、何とか息をしているような状態なのです。
家族もまた苦しんでいる
親は子どもが引きこもった原因を自分の育て方に求めがちです。
しかし、育て方が全ての原因ではありません。
この思い込みは、家族全体をさらに追い詰めるだけです。
4. 家族の対応がもたらす変化
引きこもりを解決するために最初に必要なのは、家族全体の「対応の見直し」です。
以下に具体的な方法を挙げます。
親が治療を始める意義
引きこもりは、家族全体の悪循環の中で起きています。
そのため、本人だけでなく、家族が一歩を踏み出すことが非常に重要です。
親がまず治療やカウンセリングを受けることで、家族全体の空気が変わり、子どもが安心感を持ちやすくなります。
家族ができる具体的な対応策
１．治療を始めることを隠さない
子どもを傷つけないために治療を隠そうとする家族もいますが、これは逆効果です。「自分が苦しいから相談している」と伝えることが、信頼関係の第一歩です。
２．家のルールを作る
子どもの要求を全て聞き入れる必要はありません。できることとできないことを明確にし、家族としてのルールを守ることが重要です。
３．親自身の生活を取り戻す
親が子どもを見つめ続けていると、家族全体が緊張状態に陥ります。友人を家に招いたり、趣味を楽しむことで、家族の雰囲気をリラックスさせましょう。
5. 学びが家族関係を救う理由
家族関係を変えるためには、家族全員が「学び」を取り入れることが不可欠です。学びは、新たな視点を提供し、悪循環を断ち切るための具体的な方法を教えてくれます。
・心理学の学び：感情や行動の仕組みを理解することで、引きこもりの背景にある要因を冷静に捉えられるようになります。
・哲学の学び：物事を受け入れる姿勢や、解決に向けた長期的な視野を養います。
・コミュニケーションの学び：適切な言葉選びや伝え方を学ぶことで、家族間の対話がスムーズになります。
6. まとめ：家族を支える「学び」
引きこもりや家族間の不和は、一朝一夕で解決できる問題ではありません。
しかし、学びを通じて新たな視点を得ることで、少しずつ悪循環を断ち切ることができます。
まずは、心理学や哲学、コミュニケーションスキルを学んでいきましょう。
家族の問題を解決するための具体的な知識と実践的なヒントとなること間違いありません。
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家族の変化は、あなたの一歩から始まります。