あなたが最後に目標を立てたのはいつでしょうか?
目標を立てること自体は誰にでもできることです。
けれど、その目標が本当に達成されているでしょうか?
「目標を立てたけれど、結局実現しなかった」という経験は、多くの人が持っています。
目標は立てるためだけではなく、達成するためにこそ存在します。
達成されない目標は、言ってみれば「空振り」に過ぎません。
では、なぜ私たちは目標を達成できないのでしょうか?
その答えは、目標が行動に結びついていないことにあります。
多くの人は「目標の立て方はもう知っている」と思っているかもしれません。
しかし、目標設定が正しくても、実際の行動と連動していなければ、結果はついてきません。
よく聞く「ビッグになる」といった漠然とした目標を立てても、その目標をどのように行動に変換するかが見えていなければ、達成は困難です。
具体的な数値や期限を持たない抽象的な目標は、意欲を削ぎ、結果として諦める原因になります。
達成を求めるためには、行動に結びつく目標の設定が必要です。
目標を立てただけで満足するのではなく、立てた数と達成数が等しい状態を目指しましょう。
そうすれば、目標達成が生きがいとなり、次々と成功を呼び込むサイクルが生まれます。
「目標を立てた数 > 達成数」の状態が続いている方は、ぜひこの続きを読んでみてください。
これからお伝えする方法は、あなたの目標達成への道をサポートし、実現への近道を示してくれるでしょう。
目次
1.目標設定の多様な方法
2.POSERSモデルとは?
3.POSERSモデルの適用例
4.具体的な目標設定のポイント
まとめ:目標達成に向けた効果的な戦略
1.目標設定の多様な方法

目標を設定し、それを達成するための方法は多岐にわたります。
NLP(神経言語プログラミング)の「エイトフレームアウトカム」の質問は、目標達成に必要な意識と具体的行動を引き出すためのプロセスです。
これらの質問には、それぞれ特定の意図があります。
以下に、各質問とその意図を説明します。
1.あなたのゴールは何ですか?
意図:具体的な目標を言葉にすることで、自分の目的を明確にする。
2.ゴールが手に入ったらどのように分かりますか?
意図:達成の基準を視覚的・聴覚的・体感的に想像し、成果の確認を具体化する。
3.何が見え、何が聞こえ、どのような感じがするか、ゴールの証明となるものをあげてください。
意図:達成時の状況を五感で具体化し、モチベーションを高める。
4.ゴールはいつ、どこで、誰と創りますか?
意図:目標達成におけるタイミングや関与する人々を明確化し、実現へのプロセスを具体化する。
5.ゴールを手に入れたらあなたの人間関係や周りの環境はどのように変化しますか?
意図:目標達成による社会的・環境的な影響を考察し、達成の意義を理解する。
6.ゴール達成のために、あなたが既に持っているリソースは?
意図:自分の資産やスキルを認識し、達成への準備を見直す。
7.現在成果を手に入れるのを止めているものは何ですか?
意図:目標達成を妨げている障害を明らかにし、取り除くべき問題を認識する。
8.ゴールを手に入れることは、あなたにとってどのような意味がありますか?
まず何から始めますか?具体的な行動プランは?
意図:達成の重要性を再確認し、初めの行動を計画することで、具体的な一歩を明確にする。
これらの質問に答えることで、目標は単なるアイデアから、
具体的な行動を伴う達成可能な計画へと変わります。
また、目標設定において有名な「SMART」の法則は、
「具体的(Specific)」「測定可能(Measurable)」「到達可能(Attainable)」「価値のある(Relevant)」「時間制限のある(Time Bond)」という5つの要素を基準にします。
これにより、達成可能かつ実行可能な目標を立てることが可能になります。
例えば、目標:新しいオンラインビジネスを立ち上げ、1年以内に安定した収益を得る。
ということであれば、
具体的(Specific)
「1年以内に月収30万円をオンラインビジネスから得る」と設定します。これにより、どのビジネスか、何を達成するかが明確です。
測定可能(Measurable)
「月ごとの収益レポートをチェックし、進捗を評価する」という具体的な方法で測定します。
到達可能(Attainable)
現在のリソースやスキルから考え、「Webマーケティングスキルを活かして、3か月で収益を出せるビジネスモデルを選定する」といった現実的なゴールを設定します。
価値のある(Relevant)
「自分のキャリアのステップアップと将来の独立のために、この目標が長期的に役立つ」と確認します。
時間制限のある(Time Bond)
「1年以内に目標の月収30万円を達成し、その後3か月ごとに収益を増加させる」と期限を明確に設定します。
このような形になります。
「SMART」法則に沿った具体的な目標を立てることで、達成可能かつ実行可能な計画を作成できます。
2.POSERSモデルとは?

目標達成のために「POSERSモデル」も効果的です。
このモデルは、達成可能な目標を設定するための条件として、以下の要素を含んでいます。
1.Positive(肯定的であること)
ゴールは必ず肯定的な表現で立てるべきです。
例えば、「ミスをしない」よりも「正確に行動する」といったように、ポジティブな言葉で目標を定義します。
2.Own Part(自分自身でできること)
ゴールは、自分がコントロールできる範囲内で設定する必要があります。
自発的な行動が可能なものであるべきです。
例えば、「周りの評価を得る」ではなく、「自分が努力を重ねて成長する」といった目標が望ましいです。
3.Specific(具体的であること)
ゴールは、抽象的ではなく具体的であるべきです。
例えば、「ビッグになる!」ではなく、「2年以内に〇〇の業界でリーダーとして認められる」というように、具体的な内容が求められます。
4.Evidence(証拠があること)
ゴールが達成されたことを確認できる証拠が必要です。
例えば、「新しいスキルを学ぶ」という目標ならば、「そのスキルで実際にプロジェクトを成功させる」といった証拠があると良いです。
5.Resources(リソースを持っていること)
目標を達成するためのリソース(時間、スキル、人脈など)があることを確認します。何が不足しているのかを知ることで、準備ができます。
6.Size(適度な大きさ)
ゴールは適度な大きさで設定します。
大きすぎると圧倒され、逆に小さすぎると達成しても満足感が得られません。適切な規模感がポイントです。
3.POSERSモデルの適用例

このモデルを応用してみましょう。
例えば、「2年以内に自分のビジネスを軌道に乗せる」という目標を立てるとします。
●Positive:ポジティブに「ビジネスを成長させる」と記述する。
●Own Part:自分の行動として「自分でマーケティング戦略を練り、実行する」と設定。
●Specific:「毎月の売り上げを20%増やす」など具体的な目標。
●Evidence:「売り上げ報告書を見て20%増加を確認」。
●Resources:「すでに持っているスキル」と「学ぶべきスキル」を明確化。
●Size:「2年」という適度な期間を設定して、過度にプレッシャーをかけすぎない。
他にも、2年以内に子どもの学習意欲を高め、学校の成績を安定させる、という目標であれば、以下の通りになります。
●Positive:ポジティブに「子どもの学習意欲を高め、成績を向上させる」と記述。
●Own Part:親として「毎日30分の学習サポートを行い、興味を引く教材を選ぶ」と設定。
●Specific:「成績を平均10%向上させる」など具体的な目標。
●Evidence:「テスト結果を見て成績が向上していることを確認」。
●Resources:「既に持っている教育資料」や「新たに探すべき学習ツール」を明確化。
●Size:「2年」という適度な期間を設定し、無理なく続けられるペースに調整。
このように、POSERSモデルを子育ての目標にも適用することで、具体的な行動プランが立てやすくなり、結果につながりやすくなります。
4.具体的な目標設定のポイント

よくある失敗例としては、ある人が「成功したい」「ビジネスで飛躍したい」と抽象的な目標を掲げたとします。
最初はやる気に満ち溢れ、行動を始めたものの、何を優先すべきかが明確でないため、あれもこれもと手を出し、結局どれも中途半端で終わってしまいます。
達成感もなく、目標が達成されていない状態に挫折感を感じ、「自分には無理だ」と思い込んでしまうのです。
このような失敗の背景には、目標が「数値化」されていないことが大きな要因としてあります。
数値化されていない目標は、到達基準が曖昧で、何をもって成功とするかが見えにくいのです。
その結果、目標に向かう道筋も不明確となり、進捗の確認や行動修正も難しくなります。
一方で、成功する人はどうでしょうか?
彼らは「2年間で売上を3倍にする」「半年以内に新しい顧客を50人増やす」といった、
具体的な数値を持った目標を立てています。
これにより、毎月、毎週、さらには毎日の行動計画を立てることができ、進捗を定量的に把握することができます。
例えば、「今月は顧客を10人増やせた」と成果を数値で確認できれば、目標への達成度が実感できますし、必要な調整も容易です。
これが行動を継続するモチベーションとなり、目標達成を後押しします。
「成功したい」という漠然とした願望が実行に移されず、時間だけが過ぎていく経験を持つ人は多いでしょう。しかし、達成するために不可欠なのは、目標を数値化し、行動計画に落とし込むことです。
この「数値化」が、目標達成のための一番の基盤となり、成功と失敗を分ける要素となります。
あなたがもし「立てた目標が達成されずに終わってしまう」という経験を繰り返しているならば、まず目標を具体的に、数値で表現することから始めてみてください。
これが、目標を単なる「夢」から現実へと引き寄せるための最初の一歩です。
まとめ:目標達成に向けた効果的な戦略

このように目標設定には様々な方法がありますが、「POSERSモデル」は、自分がコントロールできる範囲で具体的なゴールを立てるのに最適です。
NLPや「SMART」の法則と併用することで、さらに達成しやすい計画を作ることができます。
どのモデルを使用しても、「具体性」と「自分の行動にフォーカスする」ことが目標達成の鍵です。
コーチングやコンサルをつけようかな、と悩んでいる方々はまずは、目標設定を自身でやることが重要と思います。
ぜひ、このモデルを参考にして、明確で実行可能な目標を立て、達成への道を切り開いてくださいね。